雑芸員 身辺雑記

本日学習院大学大学院人文社会研究所のアーカイブズ専攻の皆様にお招きを受け、実習に関する懇談会に出席してきた。同研究科が行っている、アービスト養成の課程において必須としている、アーカイブズ実習の受け入れ館の担当者が集まって、忌憚のない懇談をしながら、これまでの成果を分かち合い、同時に今後の課題を考えるための会合であった。

当館も微力ながらも、春に一人と先週までにおひとりの計二名の方に実習をして頂いている。夏には学部生の博物館学芸員実習も受け入れているので、計3名の方を受け入れてきた。これは、資料館の社会教育機関としての役割を果たすためにも、積極的に受け入れる方針から行ってきたのである。

受け入れ館には、国立公文書館はじめ各地の公文書館、NHKアーカイブス、慶応義塾福澤研究センターなどの大学アーカイブズ、また民間では当館の他、なんと大阪ｴﾙﾗｲﾌﾞﾘｰの担当者のお姿もあった。エルライブラリーは以前当ブログでご紹介したこともあり、小生も一昨年訪問している。計１１館が、実習協力を行っていたようである。

担当教員の方より、これまでの経緯や説明を頂き、続いて各館担当者からのコメントなどを話していった。小生も本来なら最後まで出席する予定であったが、当館が、事務所の館内内部での引っ越しが行われた関係上、業務のためにも速やかに移動を終わらせる必要があり、心残りながら途中早退させて頂いた。本当に申し訳ないと思いつつも急いで事務所にもどり、残務のために20時過ぎまで作業を行っていた。明日から重要な会議が週末まで続くこともあり、準備の事務処理も合わせてしなければならず、記念イベントの年が明けても相変わらずな仕事に追われる日々である。

今後も、実習生は積極的にお迎えしたいと考えている。また、資格の必要から来られる実習生だけでなく、アーカイブズ、博物館などの文化資源施設に関心の高い一般の方のために、初歩的な講座を含めた体験実習などの開催ができたら、アーカイブズ機関の促進や啓発、宣伝、地域貢献にもなるのかもしれないとも考えている。もちろん賀川豊彦講座なども含めてだ。
世は生涯学習時代、こういった下座奉仕もいつかかなえば幸である。