賀川豊彦記念 松沢資料館の学芸員による雑記帳です。仕事上の出来語や、最新のイベント情報などを掲載します。(個人的な見解であり、資料館としての公式な見解ではありません。)
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新しい年が良き年であるよう、今年も祈りから始めたい。
さて、昨年報告したことがあるが、国際連帯税の市民委員会が昨年12/13土曜日に開催された。雑芸員は、午前午後と、つくば市で開催された全国学生生協大会に出ていた。出品した賀川パネル展設置のため同地を訪れていたのだが、夕刻からは同委員会にはせ参じた。
各界の識者、活動家を含めた市民からの声を法案へ反映さえるための準備過程であったが、その際進行をオルタモンドのスタッフと共にして下さった、千葉大学大学院の上村先生から、とても感銘深い新年のあいさつメールが届いたので、以下ご紹介したいと思う。
尚、当日の市民委員会にて、世界連邦運動協会が今法案に関する市民委員会の事務局を名乗り出て、積極的な活動を始めているので、賀川関係者の皆様にも是非ご理解とご支援、ご協力を頂けたらと願うところである。この活動に対しては、個人的には賀川精神の実践のひとつと捕らえている。もちろん「グローバル」という言葉自体に複雑な意味作用もあるのは承知している。しかしながら一市民の国際貢献と自覚的に捕らえて参与をしているのであり、その点を汲み取っていただけたら幸いである。
さて、昨年報告したことがあるが、国際連帯税の市民委員会が昨年12/13土曜日に開催された。雑芸員は、午前午後と、つくば市で開催された全国学生生協大会に出ていた。出品した賀川パネル展設置のため同地を訪れていたのだが、夕刻からは同委員会にはせ参じた。
各界の識者、活動家を含めた市民からの声を法案へ反映さえるための準備過程であったが、その際進行をオルタモンドのスタッフと共にして下さった、千葉大学大学院の上村先生から、とても感銘深い新年のあいさつメールが届いたので、以下ご紹介したいと思う。
尚、当日の市民委員会にて、世界連邦運動協会が今法案に関する市民委員会の事務局を名乗り出て、積極的な活動を始めているので、賀川関係者の皆様にも是非ご理解とご支援、ご協力を頂けたらと願うところである。この活動に対しては、個人的には賀川精神の実践のひとつと捕らえている。もちろん「グローバル」という言葉自体に複雑な意味作用もあるのは承知している。しかしながら一市民の国際貢献と自覚的に捕らえて参与をしているのであり、その点を汲み取っていただけたら幸いである。
みなさま、
新年明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。
どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます。
昨年は国内では秋葉原事件などの凄惨な事件、国際的には「100年に一度」とも言われる世界金融危機など、暗いニュースが続きましたが、同時に希望を抱かさせてくれる出来事もありました。
日本人のノーベル賞受賞や北京オリンピックで金メダルなどもそうでしょうか、個人的には、日本で国際連帯税実現に向けての動きが始まったことが一 番の希望です。国際連帯税とは、グローバルな活動にグローバルに課税し、その税収をグローバル公共財の供給(たとえば、環境問題や貧困問題の解決)のため にグローバルに再分配する税の仕組みのことです。この税のポイントは、みなさんからではなく(笑)、グローバルにリッチな人から税金を取り、グローバルに 貧しい人々に再分配する点にありますが、すでにフランスなど11ヶ国が航空券連帯税という形で実施を開始しています。
日本はこの動きを進めている「連帯税リーディング・グループ」に加盟していませんでしたが、昨年2月に超党派で国際連帯税議員連盟が設立され、6 月の福田ビジョン、そしてその後閣議決定された「低炭素社会行動計画」において「地球環境税のあり方を検討する」との文言が盛り込まれ、そのために環境省 を主管官庁とする「地球環境税等研究会」が9月に設置されました。
その流れの中で、ついに日本は11月に「連帯税リーディング・グループ」に加盟することになりました。さらに、日本で初めて政府、研究者、NGO などの市民団体などが一堂に会して国際連帯税を専門的に議論する専門家会合、ならびにシンポジウムが開催され、これらの成果を受けて、議員連盟の中に「日本版ランドー委員会」が創設されることが決まりました。
ランドー委員会とは、フランスにおいて、政府、NGO、研究者、業界関係者、国際機関など15名の多様なアクターが、国際連帯税について議論し、 その成果をシラク大統領(当時)に提言したことにより、航空券連帯税を誕生させることとなった連帯税の生みの親のような存在です。
それと同じようなものを、ここ日本においても創設することになった。これはとても大きな希望だと思っています。幸い、博士論文のテーマが「国際連帯税とグローバル・ガヴァナンス(地球的統治)」で(しかも完成間近なので)、個人的にも喜びはひとしおです。
とりわけ今年は12月に国連気候変動枠組条約第15回締約国会議(COP15)があり、京都議定書以降の枠組を決定することになっています。この 会議での最大の課題の一つは、どうやって温暖化対策の資金を捻出するかです。これ以上ODA資金を増やす見込みが立たない以上、新たな革新的資金メカニズ ムとして国際連帯税が注目されています。
今年は、博士論文の出版を通じて、そして委員をさせていただいている「地球環境税等研究会」や新しく設立される予定の「日本版ランド―委員会」で の活動を通じて、さらには「連帯税リーディング・グループ」全体会議への参加やネットワーキング、大学での教育・研究活動を通じて、日本発国際連帯税の実 現に向けて、力を尽くしたいと思います。
みなさんと一緒に、希望に満ち溢れる2009年にしたいと願っています。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
2009年元旦
上村 雄彦
※上村先生、ありがとうございます!
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新年明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。
どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます。
昨年は国内では秋葉原事件などの凄惨な事件、国際的には「100年に一度」とも言われる世界金融危機など、暗いニュースが続きましたが、同時に希望を抱かさせてくれる出来事もありました。
日本人のノーベル賞受賞や北京オリンピックで金メダルなどもそうでしょうか、個人的には、日本で国際連帯税実現に向けての動きが始まったことが一 番の希望です。国際連帯税とは、グローバルな活動にグローバルに課税し、その税収をグローバル公共財の供給(たとえば、環境問題や貧困問題の解決)のため にグローバルに再分配する税の仕組みのことです。この税のポイントは、みなさんからではなく(笑)、グローバルにリッチな人から税金を取り、グローバルに 貧しい人々に再分配する点にありますが、すでにフランスなど11ヶ国が航空券連帯税という形で実施を開始しています。
日本はこの動きを進めている「連帯税リーディング・グループ」に加盟していませんでしたが、昨年2月に超党派で国際連帯税議員連盟が設立され、6 月の福田ビジョン、そしてその後閣議決定された「低炭素社会行動計画」において「地球環境税のあり方を検討する」との文言が盛り込まれ、そのために環境省 を主管官庁とする「地球環境税等研究会」が9月に設置されました。
その流れの中で、ついに日本は11月に「連帯税リーディング・グループ」に加盟することになりました。さらに、日本で初めて政府、研究者、NGO などの市民団体などが一堂に会して国際連帯税を専門的に議論する専門家会合、ならびにシンポジウムが開催され、これらの成果を受けて、議員連盟の中に「日本版ランドー委員会」が創設されることが決まりました。
ランドー委員会とは、フランスにおいて、政府、NGO、研究者、業界関係者、国際機関など15名の多様なアクターが、国際連帯税について議論し、 その成果をシラク大統領(当時)に提言したことにより、航空券連帯税を誕生させることとなった連帯税の生みの親のような存在です。
それと同じようなものを、ここ日本においても創設することになった。これはとても大きな希望だと思っています。幸い、博士論文のテーマが「国際連帯税とグローバル・ガヴァナンス(地球的統治)」で(しかも完成間近なので)、個人的にも喜びはひとしおです。
とりわけ今年は12月に国連気候変動枠組条約第15回締約国会議(COP15)があり、京都議定書以降の枠組を決定することになっています。この 会議での最大の課題の一つは、どうやって温暖化対策の資金を捻出するかです。これ以上ODA資金を増やす見込みが立たない以上、新たな革新的資金メカニズ ムとして国際連帯税が注目されています。
今年は、博士論文の出版を通じて、そして委員をさせていただいている「地球環境税等研究会」や新しく設立される予定の「日本版ランド―委員会」で の活動を通じて、さらには「連帯税リーディング・グループ」全体会議への参加やネットワーキング、大学での教育・研究活動を通じて、日本発国際連帯税の実 現に向けて、力を尽くしたいと思います。
みなさんと一緒に、希望に満ち溢れる2009年にしたいと願っています。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
2009年元旦
上村 雄彦
※上村先生、ありがとうございます!
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