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賀川豊彦記念 松沢資料館の学芸員による雑記帳です。仕事上の出来語や、最新のイベント情報などを掲載します。(個人的な見解であり、資料館としての公式な見解ではありません。)
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昨日、新たに記念礼拝堂に椅子と机とを購入し、その搬入と設置などで一日とられてしまった。約001.JPG60人が座りノートをとることが可能となる。これまで、社会福祉法人の研修では、長時間の座位が続く内容が多く、旧松沢教会礼拝堂備え付けの木製の折りたたみ椅子ではすこぶる評判がわるく、ようやく現代的な備品になったのである。
(写真はテーブルを入れた研修モードの状態。普段は椅子のみである)

とはいえ、その旧松沢教会礼拝堂で使用されていた木製折りたたみ椅子も、大変味わいがあり、なんといっても当時の賀川豊彦らが使用していたものであるから、即座に廃棄ということはしていない。一部、破損して修復不可能なもの数点は廃棄するが、多くは保管しておくことにしている。伝え聞いている話では、松沢教会より以前、秋田の某銀行が使用していたものを払い下げてもらったという。松沢教会が1931(昭和6)年に建立されているから、それだけでも80年は経過しており、まして払下げとなれば、もっと旧いものであろうから、100年は越えているのではないだろうか。椅子の歴史を調べているかたや、椅子の博物館などがあれば、もしかしたら、参考になる品物かもしれない。
1a9db8ed.JPG
これまでエキシビジョンの一つとして堂内においてきたが、研修や集会が増えてきたので、止むなく、数点を展示して後は写真のように、最新の人間工学に基づいた、長時間座り続けても苦にならない椅子を導入した。

ご見学の方には、少々寂しいかもしれないが、数点はこれまで通り展示してあるので、ご覧頂き、実際に腰掛けても頂ける。当時の雰囲気を実体験できる数少ない展示品である。同時に、新たに導入した椅子により、長時間の研修、映画会、その他集会が快適になったので、さらに利用の機会が増えて頂けたらと願っている。

010.JPG左の写真は礼拝堂後部に掛けられている時計である、”SEIKOSHA”と書かれている。裏書によれば、松沢教会の会堂建設を祝って、イエスの友会より寄贈された記念品であったようだ。収蔵庫にしまわれていたが、当時を偲ぶ資料なので、小生が9年ほど前より、安全対策(ワイヤー)を施してから展示した。ちなみに、時計としては動いていない。しかしこれもまた、貴重な資料であり、文化財の一つであろう。

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プロフィール
HN:
賀川資料館 学芸員 杉浦秀典
年齢:
59
性別:
男性
誕生日:
1964/10/06
職業:
博物館学芸員
趣味:
資料整理、バイク
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