賀川豊彦記念 松沢資料館の学芸員による雑記帳です。仕事上の出来語や、最新のイベント情報などを掲載します。(個人的な見解であり、資料館としての公式な見解ではありません。)
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左の写真は、東京大学総合研究博物館で開催されている、共同制作展示の展示会のポスターである。すでに展示じは始まっており、来年3月まで開催である。
実は私が参加した東京大学総合研究博物館学芸員専修コースでのワークショップの成果なのであるが、特別展の一つとして一般に公開されている。下記URLをご覧いただきたい。ページの下のほうに雑芸員も名前を載せて頂いている。
http://www.um.u-tokyo.ac.jp/exhibition/2009SouthernPacific80_description.html
本コースには、私も含めて各地の現役キュレーターの方々のほか、同博物館のポスドク特任教員の方々も多数ご参加されていた。リカレント教育という目的なのであるが、最高学府の研究機関が、このようなスキルアップの機会を企画してくださったことに深く感謝いたしたい。講義は当然、博物館担当の東大教授の先生方である。博物館に関するこれほどの第一級の専門教育を受けられる機会は他にはそんなにはないだろう。
これまでアーカイブズへの関心から、そちらの専門性を重視してきたが、やはり今後の展示の見直しや企画展を興すにあたって「キュレーター」としてのスキルと知識、技術の向上を目指したのである。ちなみに、キュレーターという言葉には「聖職者」という意味がある。「配慮する者」という意味での司祭職の一つが語源だと記憶しているが、このことは同館の『キュラトリアル グラフィティ』展のキャプション(正面入ってすぐ左)にしっかり書かれている。
お時間のある方は、ぜひお訪ねになってご覧頂きたい。
実は私が参加した東京大学総合研究博物館学芸員専修コースでのワークショップの成果なのであるが、特別展の一つとして一般に公開されている。下記URLをご覧いただきたい。ページの下のほうに雑芸員も名前を載せて頂いている。
http://www.um.u-tokyo.ac.jp/exhibition/2009SouthernPacific80_description.html
本コースには、私も含めて各地の現役キュレーターの方々のほか、同博物館のポスドク特任教員の方々も多数ご参加されていた。リカレント教育という目的なのであるが、最高学府の研究機関が、このようなスキルアップの機会を企画してくださったことに深く感謝いたしたい。講義は当然、博物館担当の東大教授の先生方である。博物館に関するこれほどの第一級の専門教育を受けられる機会は他にはそんなにはないだろう。
これまでアーカイブズへの関心から、そちらの専門性を重視してきたが、やはり今後の展示の見直しや企画展を興すにあたって「キュレーター」としてのスキルと知識、技術の向上を目指したのである。ちなみに、キュレーターという言葉には「聖職者」という意味がある。「配慮する者」という意味での司祭職の一つが語源だと記憶しているが、このことは同館の『キュラトリアル グラフィティ』展のキャプション(正面入ってすぐ左)にしっかり書かれている。
お時間のある方は、ぜひお訪ねになってご覧頂きたい。
東京大学総合研究博物館では、”パイロットミュージアム”という自負のもと、実験展示という新しい試みを常とする展示が試みられてきた。陳腐なものを避け、それまでにない斬新かつ高度な学問水準を保った展示をこなしてきたのである。このことは与えられた課題である本展の展示素材をどう生かすかの議論においても顕著であった。参加者が各自の視点からプレゼンを行い、そこからディスカッションを通じて収斂してゆき、合意の後に、全員で課題制作に入るのであった。
議論の中には、大変厳しい吟味もあった。提案した内容について『それを東大で行う意味があるのか?』といった内容の発言が飛び交う。つまりちょっとやさっとの企画内容では、他の国立博物館のほうがもっといい展示をしてしまう。ここ(東大)ならではの、先駆的かつ十分な学問的内容を伴う、新しい観点からの企画と展示方法をもたなければならないというのだ。実験展示という厳しさをその時感じた。考古学、人類学の文系の博士取得の専門家のみならず、理学での博士の方まで幅広い視野から議論が繰り返され、最終的に本展の内容におさまった。
前半の講義では、各分野の専門の先生から斬新な空間の活かし方や、同館が積極的に展開する、『モバイルミュージアム』という、外部へも持ち出せる、博物館展示パッケージのことも教授された。どれも目新しく、新鮮な内容であった。
研修期間の一週間は、参加者皆となごんんだ雰囲気で、安田講堂の地下にある「生協」さんの食堂で毎日昼食をご一緒した。展示具のいくつかの調達も生協さんであった。なんとも不思議な親しみを感じてならなかった。
食堂までの徒歩中、観光バスが乗いれられていたので、訪ねてみると、団体での観光コースになっているとのことであった。これも不思議な思いであった。文化資源を扱う私たちが、この方たちからはある意味観光資源にされている…
最終日には、松沢でデータベース入力を担当している大学院の学生さんが、東大の経済学部の図書館でもアルバイトしているとのことなので、出てきてもらって昼食を研修参加者とご一緒してもらった。いろいろご縁がある。
期間中に銀座教会のパネル展の飾り付けもあり、皆はまだ議論しているにも関わらず、定時で帰らせていただくこともあった。考えてみると、このパネル展もモバイルミュージアムなのかなと、考えつつ銀座で作業させていただいた。忙しい記念事業の合間に得た、至福の一週間であった。
(関係者の皆様、ありがとうございました!)
議論の中には、大変厳しい吟味もあった。提案した内容について『それを東大で行う意味があるのか?』といった内容の発言が飛び交う。つまりちょっとやさっとの企画内容では、他の国立博物館のほうがもっといい展示をしてしまう。ここ(東大)ならではの、先駆的かつ十分な学問的内容を伴う、新しい観点からの企画と展示方法をもたなければならないというのだ。実験展示という厳しさをその時感じた。考古学、人類学の文系の博士取得の専門家のみならず、理学での博士の方まで幅広い視野から議論が繰り返され、最終的に本展の内容におさまった。
前半の講義では、各分野の専門の先生から斬新な空間の活かし方や、同館が積極的に展開する、『モバイルミュージアム』という、外部へも持ち出せる、博物館展示パッケージのことも教授された。どれも目新しく、新鮮な内容であった。
研修期間の一週間は、参加者皆となごんんだ雰囲気で、安田講堂の地下にある「生協」さんの食堂で毎日昼食をご一緒した。展示具のいくつかの調達も生協さんであった。なんとも不思議な親しみを感じてならなかった。
食堂までの徒歩中、観光バスが乗いれられていたので、訪ねてみると、団体での観光コースになっているとのことであった。これも不思議な思いであった。文化資源を扱う私たちが、この方たちからはある意味観光資源にされている…
最終日には、松沢でデータベース入力を担当している大学院の学生さんが、東大の経済学部の図書館でもアルバイトしているとのことなので、出てきてもらって昼食を研修参加者とご一緒してもらった。いろいろご縁がある。
期間中に銀座教会のパネル展の飾り付けもあり、皆はまだ議論しているにも関わらず、定時で帰らせていただくこともあった。考えてみると、このパネル展もモバイルミュージアムなのかなと、考えつつ銀座で作業させていただいた。忙しい記念事業の合間に得た、至福の一週間であった。
(関係者の皆様、ありがとうございました!)
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