賀川豊彦記念 松沢資料館の学芸員による雑記帳です。仕事上の出来語や、最新のイベント情報などを掲載します。(個人的な見解であり、資料館としての公式な見解ではありません。)
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2009年に神戸でご講演された、阿部志郎氏によれば、賀川の活動のプロセスは以下になります。
レスキュー rescue (救助)
リリーフ relief (救援活動)
リハビリ rehabilitation (社会復帰)→賀川は連日東京中で講演して復興を説いて、励ましていった)
リコンストラクション reconstruction (再建)→各種の地域事業を行った:江東消費組合、中ノ郷質庫信用組合ほか) → 諸事業を通したコミュニティ形成によるまちづくり・復興を行う。
(阿部志郎氏の講演より)
賀川は、レスキュー、リリーフ、リハビリ、リコンストラクションというプロセスを、セツルメント事業を通して継続的に行うことで、地域的な回復への助力としました。
このプロセスはどれも大切ですが、賀川の場合は、特にリリーフという救援という過程から本格的に関わりを持ちます。必要物質を届け、夜は看護婦たちと見回りをしたりしました。そこにいる人々に、その都度必要としているものはなにかを探り、それに柔軟に対応しつつ提供していったのです。
僭越ながら、私は個人的な見解として、あとひとつ「リフレクション reflection (省察、内省)」を加えたいと思います。賀川はそれぞれの局面でよく事実を観察し、具体的には、行政側の配給方法の非効率性や、各団体の活動の非統一性、バラックの分散化などの実態を把握し考察し、改善へとつなぐために、それらの情報素材をフィードバックしてゆきました。
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