賀川豊彦記念 松沢資料館の学芸員による雑記帳です。仕事上の出来語や、最新のイベント情報などを掲載します。(個人的な見解であり、資料館としての公式な見解ではありません。)
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実は私が参加した東京大学総合研究博物館学芸員専修コースでのワークショップの成果なのであるが、特別展の一つとして一般に公開されている。下記URLをご覧いただきたい。ページの下のほうに雑芸員も名前を載せて頂いている。
http://www.um.u-tokyo.ac.jp/exhibition/2009SouthernPacific80_description.html
本コースには、私も含めて各地の現役キュレーターの方々のほか、同博物館のポスドク特任教員の方々も多数ご参加されていた。リカレント教育という目的なのであるが、最高学府の研究機関が、このようなスキルアップの機会を企画してくださったことに深く感謝いたしたい。講義は当然、博物館担当の東大教授の先生方である。博物館に関するこれほどの第一級の専門教育を受けられる機会は他にはそんなにはないだろう。
これまでアーカイブズへの関心から、そちらの専門性を重視してきたが、やはり今後の展示の見直しや企画展を興すにあたって「キュレーター」としてのスキルと知識、技術の向上を目指したのである。ちなみに、キュレーターという言葉には「聖職者」という意味がある。「配慮する者」という意味での司祭職の一つが語源だと記憶しているが、このことは同館の『キュラトリアル グラフィティ』展のキャプション(正面入ってすぐ左)にしっかり書かれている。
お時間のある方は、ぜひお訪ねになってご覧頂きたい。
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早いもので、すでに12月を迎えてしまった。駆け足の一年であったが、まもなく賀川豊彦献身100年記念事業の年が終わろうとしている。まだ完全に終えていないうちから、これまでの軌跡を振り返るのもなんだが、年の瀬ということもあり、省みてみれば様々なことが思いをよぎる。
この2009年の記念事業については、最近になって思いついてなされたものではない。じつは前史があって、1988年に開催された「賀川豊彦生誕100年記念事業」のころから、2009年のスラム入り100年記念の事業が必要だ、ということが話題に出ていたのである。もちろんそのころはまだ参加していなかった私だが、このことはすでにご逝去された故賀川純基様から、資料管理を始めさせて頂いた2001年春頃から聞かされていた。当時は、しばしばその話題が上るごとにいったいどのようなイベントが開催されるかと、ワクワクと期待を胸を弾ませていたものであった。
この2009年の記念事業については、最近になって思いついてなされたものではない。じつは前史があって、1988年に開催された「賀川豊彦生誕100年記念事業」のころから、2009年のスラム入り100年記念の事業が必要だ、ということが話題に出ていたのである。もちろんそのころはまだ参加していなかった私だが、このことはすでにご逝去された故賀川純基様から、資料管理を始めさせて頂いた2001年春頃から聞かされていた。当時は、しばしばその話題が上るごとにいったいどのようなイベントが開催されるかと、ワクワクと期待を胸を弾ませていたものであった。
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今週土曜日には、賀川豊彦が創設に関わった、各協同組合の皆様共催の講演会・シンポジウムが開催される。こちらも非常に期待される。
基調講演者の木山啓子氏、徳島県生協連会長の阿部和代氏、世界連邦21世紀フォーラム代表の木戸寛孝氏、共同通信社・国際平和協会理事長の伴武澄氏という豪華かつ異色の組み合わせである。
伴氏は、翌日のシンポジウムにも出られるのであるから本当に大活躍である。また木戸氏とは日ごろ親交があり、以前、当ブログでもご紹介させていただいたが、世界連邦運動で国際刑事裁判所へ日本が批准する際の、ロビー活動の業績が称えられる。世界連邦を「世界の廃藩置県」というようにおっしゃられるが、さすが桂小五郎こと木戸孝允の末裔である。
コーディネータには、なんとNHKでご活躍された、池上彰氏が登壇される!会場で必見のイベントであるのは間違いない。総合司会には、日ごろ行き届かない拙者雑芸員を補佐してくれている、秀逸な調査員も出演する。
すでに電話鳴りっぱなしのうれしい悲鳴とのことを事務局から聞いているが、まだ間に合えば、ご参加のお問い合わせいただきたい。
今週土曜日には、賀川豊彦が創設に関わった、各協同組合の皆様共催の講演会・シンポジウムが開催される。こちらも非常に期待される。
基調講演者の木山啓子氏、徳島県生協連会長の阿部和代氏、世界連邦21世紀フォーラム代表の木戸寛孝氏、共同通信社・国際平和協会理事長の伴武澄氏という豪華かつ異色の組み合わせである。
伴氏は、翌日のシンポジウムにも出られるのであるから本当に大活躍である。また木戸氏とは日ごろ親交があり、以前、当ブログでもご紹介させていただいたが、世界連邦運動で国際刑事裁判所へ日本が批准する際の、ロビー活動の業績が称えられる。世界連邦を「世界の廃藩置県」というようにおっしゃられるが、さすが桂小五郎こと木戸孝允の末裔である。
コーディネータには、なんとNHKでご活躍された、池上彰氏が登壇される!会場で必見のイベントであるのは間違いない。総合司会には、日ごろ行き届かない拙者雑芸員を補佐してくれている、秀逸な調査員も出演する。
すでに電話鳴りっぱなしのうれしい悲鳴とのことを事務局から聞いているが、まだ間に合えば、ご参加のお問い合わせいただきたい。
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しばらくはブログを書ける状態ではないほど、多忙であったが、楽しみにしていていたかたがおられたらまずは陳謝申し上げたい。
さて今度の日曜日には、日ごろお世話になっている千葉大の公共哲学センターが主催で、友愛政治の可能性を問うシンポジウムが開催される。
昨年9月に、同センターで筆者がセミナーを受け持たせていただいてから、早一年。5月に一回目、11月に2回目、そして今回の企画と、こんなにも多くの賀川関係企画を開催していただき、まことに感無量である。センター長の小林正弥先生には心よりお礼申し上げるばかりである。
また、世界連邦21世紀フォーラムで理事をご一緒している鈴木寛先生には、文科副大臣として閣僚のお仕事にお忙しい中にも関わらず、ご登壇ということで、これもまた心よりお礼を申し上げるばかりと、痛く感じている。
そして賀川と協同組合に関して、日ごろ親しくさせていただいている伴武澄氏にご登壇いただくのだが、同じセッションには、世界連邦運動協会がオルタモンドとともに推進している、「国際連帯税」に関して、こちらもまた日ごろお世話になっている、上村雄彦先生にご登壇して頂くのである。国際連帯税には、筆者も非力ながら、事務局や運営委員に就かせていただいて、運動に参与している。
そして、最後のセッションにも倉坂秀史先生や、(私の記憶が確かであれば)法務政務次官にご就任の牧野聖修先生にもご登壇予定とのこと、見逃せない。
いやはやなんという、オールスターという顔ぶれで、まだ11月というのに、まるで紅白かと思わせるような豪華さである。いやそれよりも、自分の知己の間の方がこれだけ出られると、なんだか、筆者のようなものには、子どものころの仮面ライダー(いまでも観てるが)の最終回などに、一斉にオールライダーが集まって決戦をするシーンを思い出してしまうのだが(もちろんこのシンポで最終回では困ってしまう!)、ぜひ、今後も定期的に開催して頂ければ幸いである。
多くの方のご参加と活発かつ有益な議論が持たれることを期待したい。
終了後の懇親の場が楽しみである…
しばらくはブログを書ける状態ではないほど、多忙であったが、楽しみにしていていたかたがおられたらまずは陳謝申し上げたい。
さて今度の日曜日には、日ごろお世話になっている千葉大の公共哲学センターが主催で、友愛政治の可能性を問うシンポジウムが開催される。
昨年9月に、同センターで筆者がセミナーを受け持たせていただいてから、早一年。5月に一回目、11月に2回目、そして今回の企画と、こんなにも多くの賀川関係企画を開催していただき、まことに感無量である。センター長の小林正弥先生には心よりお礼申し上げるばかりである。
また、世界連邦21世紀フォーラムで理事をご一緒している鈴木寛先生には、文科副大臣として閣僚のお仕事にお忙しい中にも関わらず、ご登壇ということで、これもまた心よりお礼を申し上げるばかりと、痛く感じている。
そして賀川と協同組合に関して、日ごろ親しくさせていただいている伴武澄氏にご登壇いただくのだが、同じセッションには、世界連邦運動協会がオルタモンドとともに推進している、「国際連帯税」に関して、こちらもまた日ごろお世話になっている、上村雄彦先生にご登壇して頂くのである。国際連帯税には、筆者も非力ながら、事務局や運営委員に就かせていただいて、運動に参与している。
そして、最後のセッションにも倉坂秀史先生や、(私の記憶が確かであれば)法務政務次官にご就任の牧野聖修先生にもご登壇予定とのこと、見逃せない。
いやはやなんという、オールスターという顔ぶれで、まだ11月というのに、まるで紅白かと思わせるような豪華さである。いやそれよりも、自分の知己の間の方がこれだけ出られると、なんだか、筆者のようなものには、子どものころの仮面ライダー(いまでも観てるが)の最終回などに、一斉にオールライダーが集まって決戦をするシーンを思い出してしまうのだが(もちろんこのシンポで最終回では困ってしまう!)、ぜひ、今後も定期的に開催して頂ければ幸いである。
多くの方のご参加と活発かつ有益な議論が持たれることを期待したい。
終了後の懇親の場が楽しみである…
ここのところ、相次いで賀川豊彦に関する記事が続いている。日曜日には、お孫さんの賀川督明氏の記事が出たが、すでに他のブログでも紹介され、話題騒然である。
さて、同じ日の朝日新聞の読書欄には、太田治子さんの記事が掲載されていた。これも何かのご縁であろう。
すでによく存知の方も多いかと思うが、かの太宰治のお嬢様である。
今年1909は賀川献身100年記念であるが、同時に太宰治生誕100年でもある。それゆえ文芸界から演劇界まで、各方面で太宰の話題が尽きない。賀川と太宰が生前交わりがあったかどうかは不明であるが、奇しくもご子孫の代では、新聞紙上で同じ号に顔写真入りで記事が掲載されている。このことには、不思議な縁を感じぜずにはおられない。
その太田さんは、2007年にNHKラジオで「明治・大正・昭和のベストセラー」と題するラジオ講座をお持ちであった。その第七回がなんと賀川豊彦『死線を越えて』であった。『京王線上北沢駅近くに、賀川豊彦記念・松沢資料館があります。生前、彼の住んでいた家の跡に、記念館が建てられたのでした』という始まりで、資料館のことを書いてくれていたのだが、その紹介内容が大変面白い。実は明治学院のご出身であり、賀川とさらにご縁が深いのだが、「死線~」を”納豆のような粘っこさ”という表現で紹介をしておられるのである。写真のようにカルチャーアワーテキストとして出版されていたので、ご関心がある方は図書館などでご覧頂きたい。
さて、紙面によれば、督明氏は『周囲の豊彦の孫への期待感へ反発し』とあり、一方の太田さんも『太宰の作品と正面きって向き合うことからも逃げていた』とある。なんとも、二世三世とは大変な苦悩の末にようやくそれぞれの境地にお立ちになられるのだなとお察しした。それに比べ、例外もあるだろうが、多くの国会議員方はむしろ偉大な親の七光りに、さしたる葛藤も臆面もなく、「二世議員」や「世襲議員」などと嬉々として受け入れているように思えてしまうのだが、それは私だけであろうか…
太田さんのお母様太田静子さんは「道徳革命」と言い残し、督明氏の祖父の指導した生協運動は「静かなる革命」と映画「死線を越えて」のセリフで紹介されている。なんとも不思議な交差と符号を覚える紙面であった。
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